従姉妹のじーさんは酔わない上に酒にも強い元日本兵

2020年1月15日

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本当に?じいさんの酒が強いエピソード

酒に強い人は世の中に沢山いても、
いとこの家のじいさんは
それはもう酒豪を超えてるんだ。

戦時中は補給品の中にある酒を全部一人で飲んで、
部隊の長官から営巣まで連れてかれたってっていう酒に強い逸話があるくらいで、

家では晩酌の量が多いくらいだからみんな信用していなかったんだけど、
一族全員じいさんの酒の強さを実感する事になった一件があったんだ。

余った酒を・・・

地元の公民館の落成式で、
田舎だからお祝いに
饅頭をばらまいたりお祝いをするんだけど、
樽酒もあってみんなに振る舞うんだ。

田舎にはイベントも少ないし、
俺たちもその場で饅頭拾いしてさ。

よく力士の祝賀会なんかで出てくる、
鏡開きで使うようなあの樽酒の4斗樽が二つ。

中には日本酒で
72リットルの日本酒が入ってて、

本当なら上げ底とかで量を減らすんだけど、
余った分は神事用のお清めとしても使えるし、

村のみんなに好きなだけ振る舞おうと、
合計144リットルを注文した時があって、
その落成式と開所式は無事に終わったけど、
余ったのはその樽酒。

みんなおめでたい酒だからとペットボトルなんかで持って帰っても、

最後まとめて集めると、
ポリタンク二つ分ほど余ったんだけど、
みんなお酒はもういらないと。

処分に困った区長さんに、
じーさんがそれ俺にくれと言い出して、

飲み足りないから飲ませてくれと、
その場で1リットルほど飲み干して、
シャツもズボンも酒臭くなりながら持って帰って来た。

酒に強いと言われるじーさんだけど、
心配で区長さんも付いてきたけど、

小粋に踊るぐらいの酔っぱらったじーさんをばーさんが怒っていたけど聞く耳持たずでさ。

区長さんにお礼を言うばーさんをしり目に納屋に入っていくじーさん。

孫に見張りをさせるじいさん

いとこの家に戻ると、
普段から晩酌して開けた酒瓶を納屋に洗って干してあるじーさんは、
それを持ってきてポリタンクから酒をじょうごで移し替えるんだけど、

何故かいつまでも蓋しないからなんで?
と聞いたら飲むのにめんどくせぇと言い出す始末。

目の前には3本の一升瓶がフル充填。
ばーさんもあきれながら洗濯物干しに行ったとみるや、

いとこと俺に、
「二等兵の諸君ばーさんの敵情を視察してこい。
戻るようなら至急帰還しろ」
と命令するわけ。

洗濯物終わって戻るばーさんが来たとじーさんの元へ戻ると、
一升瓶が一本転がってる有様。

10分ぐらいしか経ってないのに、
水よりも早く1.8リットル飲み干してる。

次にばーさんが畑に行っても
同じように敵情視察に繰り出して、

トマトとかキュウリを収穫して騒いでいると、
今度はきちんと蓋をした一升瓶があって、
と安心したらラベルが違う・・・。

ポリタンクひとつはそのままで、
今までとは違うラベルの酒瓶が6本きちんとプラケースにはいってる状態でお風呂場でお湯の音がしてる。

軽く計算すると残る日本酒はおよそ12リットル。

現地で飲んだとしても、
残りの6リットルはどこへ行ったのかはじーさんしか知らない。

蓋をしていなかったあの黄色いラベルの酒瓶は、
外の蛇口に立てかけてあった。

お風呂からあがっても何事だと言う顔しかせずに、
ばーさんにつまみの煮干しはどこやったと聞くじーさんは酒豪以上に酒に強い凄い人だったんだわ。

今はもう元気に天国で酒煽ってると思うけどさ。
天国でも強い酒飲んでも平気な顔してると思うけどね。

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