お酒の飲めない者同士を恋愛にもっていく工作
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同期の中に・・・
就職してすぐのこと。
みなが合コンや大学との知り合いなどとバーや居酒屋で懇親を深めたり、出会いを求める中、
同期の中でだれがどうみても意識しているでしょう?君たちという二人がいました。
二人に共通しているところは二つ。
一つ目は奥手でシャイであること。
二つ目はお酒が弱いのでよっぽどでない限り、宴会には来ないことでした。
これは何とかしないといけないだろうと、
同期の間でちょっとした話題になりました。
そこで仕込みを始めたのです。
といっても、普通に居酒屋に行こうといっても、
なんだかんだと言って断る二人のこと。
二人が同時にセットで参加させることのほうが難しいでしょう。
そこで、ちょっと趣向をかえてみたわけです。
そうです。
居酒屋ではなく、
カラオケのパーティールームです。
みんなで歌いに行こうという誘いにすれば、
なんとなくですが二人もきやすいはず。
ということで予定通り二人は来てくれました。
カラオケで、腕の見せ所
そして、ここからが私たちの腕の見せ所。
いかに二人に会話をさせて、その気にさせるかです。
もちろん、キーとなるのはお酒です。
ビールやワインなら全く手を出さないのですが、
ちょっとしたリキュール入りのドリンクなら多少は飲めるので進めてみたわけです。
するとなぜかこの日は二人とも飲んでくれるわけです。
といっても、2杯ですでにいっぱいいっぱい。
そして、この日はパーティールームでデュエットデーにしようということに、
宴会が得意な同期に仕切らせたわけです。
もちろん、奥手な二人ですからなかなかマイクなども握らないのですが、
ある曲が来た時に有無を言わさず、二人を立たせて、歌わせたわけです。
そして、図ったかのように同期10人が彼らの歌が終わったあとにクラッカー、そしておめでとうの連呼。
いかに酔っぱらっているとはいえ、
当人たちも何のことだがわかりません。
鈍い二人でも
しかし、いかに鈍い二人も周囲があおっていることに気づいたようです。
周りからはいつのまにか拍手に代わり、
おめでとうのコールの嵐。
女性のほうがお酒も手伝って、泣き出したのです。
どうやら、粋な計らいがうれしくて感謝のあまり。
男性のほうも、もちろんこの空気に答えざるを得ません。
お酒が入ってるとはいえ、突然マイクを握り、
「皆さん、今日はありがとう、みんなの力を借りることができてうれしいです。〇〇さん、つきあってください」
と仕事では見られない大きな声で告白しました。
こうして、同期同士の素敵なカップルの誕生です。
こんなにも恋愛に発展するまでうまくいくとは。
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