仲間の結婚式が私にとっての転機でした。
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若い頃から奥手で
私自身の話で今から10年以上も前の出来事です。
若い頃から奥手であまり女性とは縁のない生活を送ってきました。
今で言う草食系男子と言ったところでしょうか。
30歳にもなるにも関わらずまともに付き合った女性はいませんでした。
どちらかと言うとゲームやネットに夢中になる完全なインドア派です。
当然モテるはずもなく結婚自体も半ば諦めていたのでした。
ただ同じ会社には意中の女性はいたのです。
しかし恋愛偏差値の極端に低い私には告白はできません。
というよりはどのようにして付き合う所まで持っていくのか全く分からない状態だったのです。
下手に告白しても同じ職場です。
振られでもしたら次の日にどんな顔をしてよいのやら。
ノウハウも経験もない身には眺めているだけの憧れの存在だったのです。
転機となったのは
そんな私に転機が訪れました。
後輩の結婚式でした。
仲も良かったため式から呼ばれ二次会も行く予定でした。
その後輩とは会社帰りに飲みに行くこともしばしばあり彼女の相談を受けたりしたものです。
私も意中の女性の事も彼には話をしていました。
その都度、男らしくアタックするようにと冷やかされていたのです。
相手は彼と同期入社の女性で私も顔見知りです。狭い会社なので私の意中の女性も式に出席です。
というよりは会社の大半が出席者となったのでした。
結婚式は無事に終わり仲間内で二次会に繰り出します。
既に結婚式でかなり飲んでしまったため良い気分で会場に向かいました。
当然意中の女性も来たのです。
二次会が始まりました。
正直独身が一人居なくなるため半分ヤケになり飲み過ぎてしまいました。
結婚すると今迄のような付き合いもできません。
あまり覚えていませんがかなり酔っていたらしいです。
仲間内でのゲーム大会が始まりそれぞれが思い思いにスピーチを始め遂にその時が訪れたのです。
私のスピーチです。
完全にヤケになり酔が回ったところで新郎から私にリクエストが！そうです！
告白タイムのリクエストだったのです。
状況が飲み込めない周りの参加者も訳もわからないまま告白コールの大合唱でした。
告白コールに押され・・・
普段の私でしたらそんなリクエストは無視の一点張りですが結婚式に刺激されたのが言ってしまいました。
○○さん！前から好きでした！付き合って下さい！
大歓声があがり盛り上がりは最高潮です。
OKなら彼女と抱擁と思っていましたが。
いないのです。本人が。
なんと耐えられなくなり会場から逃げ出したのです。
逃げ出したいのはこっちです。
完全にシラフになってしまい皆の興奮を抑えるのが精一杯でした。
シラフというよりは血の気が引いた感覚です。
その後、逃げるように会場を立ち去りました。
家に帰っても明日からの会社が心配です。
と思っていると新婦から電話です。直ぐに彼女へ連絡して下さいと。
新婦から電話番号を聞きゆっくり話をすることが出来たのです。
入社した時から想っておりずっと片思いだったことなど全て正直に話したのです。シラフの状態で告白することが出来ました。結果はOKでした。
それから一年が経過し私達は式を挙げることになりました。
招待客の一番手はその時のキューピット役のご両人です。
今では二人の子供の良いお母さんであり私にとっての怖いお目付け役です。