実は日本人が苦手?なおもてなしの話-1 おもてなしの基本的な構造について

2020年1月15日

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日本はおもてなしの国、ですが・・・

海外の方から見ると、日本のおもてなしは驚かれるそうですね。

例えば本数も多くて時間通りに来る電車やバス、
大抵のものはそろううえに24時間営業のコンビニ、
その他にもいろんなホテルやお店の細やかなサービスを素晴らしいと感じる海外の方も多いとか。

2020年東京オリンピック招致の際も、おもてなしがテーマになっていましたし。

日本人として海外からそういう風に言ってもらえるのはもちろんうれしいのですが、
ふと立ち止まって考えると、アナタ個人はいかがでしょうか?

つまり、アナタ個人のおもてなしスキルの話。

例えばこんな経験はありませんか?

会社や友人との飲み会なんかでお店選び等々を任されて、自分なりにいいお店を選んだのにその飲み会がなぜか不評だった、とか。
意中の女性を背伸びしてちょっとお高めのお店へ食事に誘い、結構な額のご飯をおごったのになぜか次から二人で会ってもらえなくなった、とか。

・・・うーむ、なんか、へこむなぁ

特に2つ目の事例に関しては、自分がお金出してるのになんで嫌われなきゃいけないんだとか、自分がお金出してるのになんでそこまで気を使わなきゃいけないんだとか、そんな風に考える男性もいるかもしれませんが、
それはそもそも、おもてなしの「構造」を理解していない、ということ。

日本の公共交通機関やお店のサービスは世界的に見てもかなり高いレベルかも知れませんが、
特に日本人の男性はこのおもてなしの構造をまず理解しておらず、世界的に見ても日本人男性個人のおもてなしレベルは低い、とも言われています。

ここまで読んでドキッとしたそこのアナタ!

この記事では、おもてなしについての基本的な構造や、具体的な方法論なんかについて書いていきます。

女性を食事に誘っても次につながらないという人は、
この記事の内容を実践すれば、女性にすごく喜んでもらえて、次のデートにつながるかもしれませんよ!

なら、まず、管理人自身が熟読せよ、と(笑)

おもてなしの「構造」、おもてなしのトライアングルについて

まずは基本的なおもてなしの構造について。
おもてなしは「ホスト」「ゲスト」「サービススタッフ」の3要素からなっています。

これをおもてなしのトライアングルと呼びます。

・・・うん。

要素を並べただけでは分かりにくいと思いますので、ちょっとたとえ話をしましょう。

想像してみてください。

アナタは大きなお屋敷の主人です。
ある日、お屋敷に友人を招いてパーティーをすることにしました。
お屋敷にはたくさんの執事やメイドがいますので、アナタはてきぱきと指示を出してパーティーの準備をします。
当日になってアナタが開会のあいさつをし、執事やメイドはそれぞれの仕事をしっかりとこなし、友人たちは皆楽しくアナタが主催のパーティーを過ごしました・・・。

この場合、トライアングルで言うともちろん「ホスト」はアナタです。
招かれた友人たちが「ゲスト」で、アナタが雇っている執事やメイドが「パーティースタッフ」ということになりますよね。

このトライアングル、3つの要素のうち一つでもうまくいかないとパーティー全体がうまくいきません。

例えば「パーティースタッフ」である執事やメイドが、パーティーの途中で運んでいる料理をひっくり返したら?

招かれた「ゲスト」である友人たちだって何をしてもいいわけではありません。
極端なこと言えば、「ゲスト」がお酒飲み過ぎてゲーゲー吐きでもしたら、パーティーが台無しですよね。

ただ、ここでやっぱり重要なのは主催者、「ホスト」であるアナタです。

仮にですが、パーティーが盛り上がらなかったからといって友人のノリが悪かったせいにしたり、用意した料理が友人の口に合わなかったからだ、と執事やメイドに当たり散らすような「ホスト」、アナタはどう思いますか?

いやいや、お前が主催者だろう、と。
パーティーにどんな友人を呼ぶかを決めたのもお前だし、どんな料理を出すのか決めたのもお前だろう、と。
そう、思いません?

まずはおもてなしのトライアングルというこの基本的な構造と、トライアングルの三要素全てが重要である、ということを頭に入れておいてください。

飲み会、デートの場合

さて、おもてなしのトライアングルをアナタにとってより身近な、飲み会やデートの場合に当てはめるとどうなるでしょうか。

飲み会の場合、「ホスト」は幹事、「ゲスト」は招待された会社のメンバーや友人。
デートの場合、「ホスト」はデートに誘った人、「ゲスト」は誘われた人。多くの場合、ホストが男性でゲストが女性でしょうか。

では、「パーティースタッフ」は?

アナタが大きなお屋敷のご主人様で、執事やメイドをたくさん抱えている、というのなら話は別ですが(笑)

通常は、飲み会の会場となったお店、デートに使ったお店のスタッフが「パーティースタッフ」になります。

つまり、アナタがお店にお金を払ったからと言って、それで役割は終わり、ではない。
「パーティースタッフ」は料理やサービスを提供する立場であって、おもてなしをするのはあくまでも「ホスト」なのです。
さきほどのお屋敷のご主人さまと、執事やメイドの例と照らし合わせてもらうとわかりやすいかと思います。

以上を前提として、こちらのエピソードを読んでみてください。

「デートをしているのに『俺の仕事自慢』ばかりを語る男。相手のいうことを聞こうという気は全くなく、自分の話ばかりを延々と。仕事のことしか知らないから、仕事の話をするしかないんだと思う。」
「店の人に横柄な態度をとる人は最低。私にはよくしてくれるのに、店の人には『ありがとう』とも言えない人。私に親切にしてくれるのはありがたいけど、お店の人にもちゃんと対応してほしい。」

いかがでしょう。

いわゆる典型的な嫌なデート、デートの失敗例ですが、おもてなしのトライアングルを意識してみるとまた違って見えるのではないでしょうか。
つまり、トライアングルでいうとホストに当たる男性が、ホストの役割であるおもてなしを放棄して、1番のゲストになってしまっている、そのためにデートがうまくいっていない、という構図なんですね。
サービススタッフに横柄な態度をとるのも同様、自分がもてなされて当然、という態度では、結局自分が一番のゲストだと言ってるのと変わらないと言えます。

お金を払ったからと言って、サービススタッフであるお店におもてなしまで丸投げしてしまっては、おもてなしのトライアングルが成立しません。なので、このデートはうまくいっていない=ゲストの女性が楽しんでいない、というわけ。

ただでさえこの不景気で、デート代は割り勘、なんてケースも多いかと思いますが、食事に誘われて自分もお金を払った挙句、男性に自分が1番のゲストだなんて顔をされたのでは・・・

それは女性は楽しくないでしょうなぁ(笑)

お金を払ってゲストになりに行く、キャバクラみたいなお店であれば話は別ですが、
通常のデートであれば、お金を払ってはいおしまい、ではなく、ホストの役割はおもてなしである、ということを忘れないようにしてください。

なぜ、日本の男性はおもてなしベタ?

この記事を読んでくださっている女性は、もしかすると前述のような経験がおありかもしれません。
それはつまり、男性がおもてなしの構造をそもそも理解していないからなんですね。

そう言われれば確かにそうかも・・・なんて男性もいるのでは。

ではなぜ、日本人男性はおもてなしベタなんでしょうか?

日本人男性はシャイで照れ屋だから、女性に対して優しくしたりするのが苦手?
たしかにそういう側面もあるかも知れませんが、大きいのは欧米と日本での家庭でのしつけの違いなのではないでしょうか。

現代日本では価値観も多様化しておりますが、概ね男の子は小さいころから常にもてなされる側にいます。つまり、お母さんから身の回りの面倒をすべて見てもらいながら育つ。

さらに言えば、お父さんもお母さんからもてなされる側にいます。お父さんが仕事から帰ったらお風呂が沸いていて、あたたかな食事もできているし、パジャマや下着は洗濯済み・・・

対して、女の子の場合は母親のお手伝いをさせられるようしつけられるケースが多い。

もちろんすべての家庭がこうだとは言いませんが、傾向としてはこのような形が近いのではないでしょうか。

例えば友人家族を自宅に招いた時。新年なんかで親戚一同おばあちゃんちに集まった時。
大概女性が台所にいて、料理なんかの準備をする。男性は部屋で座って、お酒を飲んでる、なんてケースが多いのでは?
友人家族を家に招いたケースでは、ヘタをすると招かれたゲスト側である友人の奥様も台所に立ち、ホストである招いた側の男性は早々に酔っ払っちゃってる、なんてことも。

あぁ、なんか、目に浮かぶ・・・

そんな環境で育った日本人男性が、社会に出ていきなりおもてなししろ、と言われてもなかなか難しいかもしれません。

ちなみに欧米では、料理を作るのがお母さんである、というところまでは同じでも、食卓に着いてしまえばその先は全く違います。

食卓につけばお父さんはお母さんをお客様のように扱い、こまめによく働く。調理されたお肉を切り分けて家族のお皿に取ってあげるのも、ワインを選んで注ぐのも、パンがお皿に無くなったら勧めるのも、お父さんの役目です。

どっちがいい悪いを抜きにしたとしても、おもてなしという観点から言えば、お母さんたちが台所に立ってるうちから酒飲んで真っ赤になってる日本人のお父さんか、食卓についたお母さんをもてなしている欧米のお父さんか、どちらが学ぶことが多いかは一目瞭然ですね。

逆に言えば、そんなおもてなしベタの日本人男性の中で、スマートなおもてなし術を身に着ければ、他の男性に差をつけられる、ということ。

少なくともおもてなしされるばっかりの考え方を改めるだけでも、ずいぶん差が出るのではないでしょうか!

次回以降の記事では、おもてなしの具体的な実践方法や、技術的なことについての記事を書いていきます。

よし、頑張って学ぶぞ~

まとめ

・おもてなしとは、おもてなしのトライアングルで成立している
・おもてなしのトライアングルが成立していないと、デートで高いお店を使っても喜んでもらえないことも!
・そもそも日本人男性は、欧米人に比べておもてなしベタ
・おもてなしの技術を身に着ければ、周囲の男性に差をつけられるかも!?

欧米人男性のようにスマートに女性をもてなすなんて照れくさい、なんて思ってるアナタ!
管理人も全くおんなじです(笑)

一緒におもてなしについて学んでいきましょう~

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