実は日本人が苦手?なおもてなしの話-3 おもてなし当日のスマートなふるまいについて
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それでは飲み会、デート、接待当日のおもてなしを
さて、2回にわたっておもてなしについてお伝えしてきましたが、ここへきてやっと会食当日でございます(笑)
まぁ、仕事の場合も「準備8割」「段取り八分・仕事二分」、つまり成功するかどうかの80%は準備で決まるなんて言葉もありますし、段取りが長めになるのはね、仕方ないっちゃー仕方ない。
とはいえやはり、心配になるのは本番、会食当日ではないかと思います。
準備をものすごく頑張ったところでプレゼン本番がカミカミじゃしょうがないですし、
スポーツ選手だって練習をどれほど頑張ったって試合で負けちゃしょうがないわけで。
今回は会食・・・つまり、飲み会、デート、接待等々ですが・・・の、当日に使えるおもてなしのテクニックについて書いていきます。
途中途中で、おもてなしされる側の心得なんかについても書いてますが、そちら側の立場の方がいましたら、ご参考にしていただければと思います!
会食当日
事前の準備がしっかりできている場合、当日に意識するのはデートや飲み会、接待をスムーズに進行すること、ゲストの居心地を悪くしないことが重要になります。
ここからは当日に意識すべき、おもてなしのポイントをお伝えしていきます。
1.到着時間
当たり前のことですが、遅刻は厳禁です。ホストとして必ず早めに現地に到着し、ゲストを待つ形にしましょう。
逆に言いますと、アナタがゲストとして招かれた場合、あんまり早く着くのは考え物。
ゲストの場合は気持ち遅めに到着するのが、もてなされる側の気遣いというものです。
2.席順
前述の通り、予約の時点で席順はある程度お店に相談しておきましょう。
会食が始まる前にどこに座ったらいいか分からずにオロオロしてしまうような場合もありますが、あらかじめ決めておき、お店のスタッフに案内してもらえるとスムーズです。
また、上座・下座があるが、お店の作りによっては分かりにくいケースもあります。その場合、スタッフに聞いてしまう、というのも一つの手。
「上座はどっちだったかな?」「そちらです」「それでは、こちらへどうぞ」
なんて形で案内できますと、ゲストもスムーズに席につけるでしょう。
3.乾杯までの流れをスムーズにする方法
フレンチの場合ですと食前酒をどうするか、と聞かれます。その場合、ゲストに
「何になさいますか」「お好きなものをどうぞ」
と聞く・・・のは、おもてなしとは言えません。
ゲストは食前酒にどんなものがあるか知りませんし、お店のオススメがある場合もあります。
食前酒をどうするか、と聞かれたら、ホストから「どんな食前酒がありますか」と尋ね、ゲストもいるところで説明してもらいましょう。
そうすることで、ゲストも食前酒をスムーズに選ぶことができます。
ただし、そこで皆があまりにもバラバラの食前酒を選んでしまいますと、お酒の提供が遅くなって乾杯まで時間がかかってしまうこともあります。
そこでオススメなのが、シャンパーニュを冷やしておいてもらう、という手。
シャンパーニュを準備しておいて、
「シャンパーニュを一応準備しておりますが、他にお好きな食前酒があればおっしゃってください」
という風に持っていけば、大体の食前酒がシャンパーニュで揃い、スムーズに乾杯ができるはずです。
ちなみにこれはゲスト側の心得になりますが、お酒が飲めない場合はその旨しっかりホストに伝えましょう。ゲストのお酒のペースは全体のワインを頼むペース等にも影響しますので、はっきり伝えることがマナーです。
お酒が飲めないゲストがいる場合、ホストは無理にお酒をすすめないようにしましょう。
フレンチの場合であれば、炭酸水やミネラルウォーターがお店に準備されていますので、そちらをオススメするといいでしょう。
メニューの決め方
前述した通り、メニューを決めておいたとしても、メイン料理を肉にするか魚にするか等ゲストが選択できる余地を残しておくのが理想です。
また、ゲストに嫌いな食べ物やアレルギーがあった場合のため、「何かお嫌いなものはないですか、エビは大丈夫ですか」といった形で具体的に確認し、もし苦手なものがあった場合はそのゲストの分を別の料理に差し替えます。
また、重要なのはホストはゲストの頼んだ皿数に合わせる、ということ。
ゲストが前菜と魚料理の2皿しか頼んでいないのに、ホストががっつりコース料理を頼む、といったことは避けましょう。
皿数に限らず、食べるペースを合わせたりして、ゲストが食べ終わっているのにホストが食べ終わるのを待つ、といった状況は避けるようにすべきです。
料理の食べ方
食べる際のマナーとして、ホストがまず料理に手を付ける、ということがあります。
料理が来たらさっさと手を付けるゲストもいますが、基本的にはゲストはホストが手を付けるまで料理には手をつけません。
逆に言えば、ゲストにあたたかいうちに料理を楽しんでもらいたいと思ったら、ホストの方から「どうぞ、熱いうちにお召し上がりください」「先に召し上がってください」といった形で声をかけるのがおもてなし、気遣いというものです。
当たり前じゃないかと思われるかもしれませんが、意外と日本人はコレが苦手。
例えば仕事上のお付き合いの会食の場合、料理が来てもホストが延々仕事の話をしてしまい、誰も料理に手を付けられず、料理がすっかり冷めてしまう、なんて場合もあります。
仕事に熱意を持つのは結構ですが、おもてなしの場であればホストが料理に手を付けるタイミングについても気遣うべきでしょう。
また、食べる速度はホストがゲストのペースに合わせるのが鉄則。
おもてなしの場での食事はコミュニケーションの道具です。
この料理はあったかいうちに食べるのが美味しいからなんて言って、無言でバクバク食べてしまって、ゲストはほっぽらかし、なんてことになったら、料理がコミュニケーションを生みません。
ホストはゲストの食べるペースに合わせる。
ゲストは料理が美味しいことをホストに伝える。
ホストはそれを受け、この料理がおいしい理由を説明する。
こうすることで、美しいコミュニケーション、会話が生まれる、というわけです。
ホストの方から料理がおいしいと言っていいケースは、会食が終わり、料理長が席まで挨拶に来た時に
「今日の料理はいつも以上に美味しかったよ」
と、伝えるときだけ。
こうすることによって、それを聞いたゲストも今日はいいおもてなしを受けたなと思える、というものです。
ワインを使ったおもてなし
好きな人はものすごく好きだし、分からない人はさっぱり分からないというワイン。
でも、分からないにしてもおもてなしでワインが使えたらカッコいいですよね(笑)
ここでは、ワインを使ったおもてなし術について解説していきます。
まず、前提としまして、アナタよりワインに詳しいワイン好きを、ワインが充実したお店でおもてなししようとするのはきっぱりとあきらめましょう。
仮にワイン好きなゲストを、高価なワインがそろっていることで有名なワインバーに連れて行ったとします。
ワインが好きなんだから、さぞ喜んでくれるだろう・・・と思うかもしれませんが、そこでお金を出すのはホストであり、ゲストも好き勝手にワインを頼むわけにはいきません。
せっかく美味しいワインがそろっているのに、ホストの予算の都合を考えながら、飲みたいワインが飲めないという状況は、ゲストがワインに詳しければ詳しいほどストレスがたまります。
なら、自分の金で好きなワインを好きなだけ飲むわい、と(笑)
ワイン好きをもてなすのにフレンチやイタリアンといったある程度ワインがそろったお店を使う場合、事前にソムリエに相談しておきましょう。
予算が限られているのであれば、それほど高くないが、ワイン好きでもなかなか知らないような銘柄を準備してもらう、といった工夫が可能です。
そうでなければ料理からちょっとひねってやる、という手もあります。
例えば、ワイン好きをおもてなしするのに、ワインも置いている天ぷら屋さんに行く、といったかんじ。
ワイン好きも天ぷらでいいワインを飲みたいとは思わないはずなので、予算内で料理に合うワインを提供すればよろこんでくれるはずです。
これは、日本酒や焼酎といった他のお酒が好きな人にも使えるテクニックですので、覚えておくといいですよ。
さて、それではここからワインをつかったおもてなし術について解説していきます。
まず、ワインを頼む場合何本用意しておくべきか?という点ですが、
基本的にワイン1本(750㏄)は、グラス6杯分とされます。
もちろんアナタやゲストのお酒の強さにもよりますが、平均的なことを言えば一度の食事中にワインは二人で1本と考えておくとよいでしょう。それ以上は、ゲストの飲むペース等に合わせて注文していきます。
単純にアルコール度数で言えば、ワイン1本は日本酒三合くらいの計算になります。
2人で1本をフルコースで空けるとすれば、コース全体を通して日本酒一合半くらいのアルコールですから、お酒好きには物足りないかもしれませんね。
管理人は間違いなく物足りない・・・とはいえ、おもてなしの席は酔っ払うのが目的ではないので(笑)
ワインを出す順番についてですが、料理にもよりますが、
シャンパーニュ
↓
白
↓
赤
や、
白
↓
赤
↓
赤
といった順番がオススメ。
これは、前半は比較的あっさりした味わいのもの、後半に複雑で個性の強い味わいのものを持ってくるためです。
ポイントは、ワインは一般的にあっさりしたものより複雑で個性の強い味わいのものの方がいいワインとされ、お値段も上がっていきます。
つまり、簡単に言えば後半の方ほどいいワインを出した方がいい、ということ。
不思議なもので、どれほど酔っ払っていてもワインの味わいが落ちると分かってしまうんですね。
酔っ払いにはどうせ味なんかわからないから、と、後半に安いワインを出すとバレる可能性が高いのでそこは注意しましょう。
ただし、酔っ払い具合により翌日まで覚えているかは分かりませんが(笑)
ワインを出す順番について赤とか白とかで書きましたが、これは基本であって絶対こうしなければならない、というものではありません。
あっさりした赤、複雑な白、というものも当然ありますから、その辺りは料理との相性、予算の都合なんかも含めて検討するといいかと思います。
基本は、白→赤、安いワイン→高いワイン、の順番ですね!
これは、ワインだけでなくその他のお酒にも使える基本の考え方になりますので、覚えておいて損はございません。
いかがでしたでしょうか。
段取り8割と言いながら、当日も意外と意識することは多いですね(笑)
とは言え、事前にお酒を決めておく等の準備をしっかりしておけば、自信をもって臨めることばかり。
準備さえしっかりしておくことで、当日はゲストへの気遣いと、会食自体がスムーズに進行するということさえ忘れなければ、後はアナタが楽しめばそれでいい、とも言えますよね。
そのために必要な、会食の準備段階のおもてなしについてはこちらから
↓
お金を出したからOK・・・ではない!実は日本人が苦手?なおもてなしの話-2
お金を出したからOK・・・ではない!実は日本人が苦手?なおもてなしの話-1
まだ読まれてないかたは、ぜひぜひ読んでみてください!
まとめ
・会食当日は、「ゲストへの気遣い」「会食自体がスムーズに進行する」ことを忘れないこと
・お酒を決めておく、料理を選んでおくといったことが、スムーズに進行するためには必要
・ある程度ゲストの選べる余地を残しておいたり、食事やお酒の好みを知っておくことも重要です
・ワインでのおもてなしは、ゲストのお酒の強さを意識したり、出す順番を意識しましょう
当日余裕のある振る舞いを見せるために、事前準備をしっかりしておくことが重要。
それはスポーツでも、仕事でも、会食でも変わらない、ということですね~。
管理人は男友達とばかり飲みに行くので、事前に決めるのはどこで飲むかとお店ぐらいしか決めませんが(笑)
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