お酒が登場する落語。酒の粕、禁酒番屋、猫の災難、親子酒
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酒の粕のあらすじ
お酒にとっても弱い男、
酒粕の大きいのを二切れ食べただけで
だいぶご機嫌になっている。
会う友達会う友達、
お酒に弱いはずのその男が酔っ払っているのを見て、
飲めるようになったのかと驚くが、
酒粕を食べて酔っ払ってると聞いてがっかりする。
ところがお酒に弱い男は
酒粕のアルコールが回ってすっかりご機嫌。
見るに見かねて友達連中がいろいろとアドバイスをするが・・・
酒の粕について
一人前の男は、酒が飲めないといけない・・・
と、思われていたころの時代、の話ですかね。
つまり、弱い男に対していろんなアドバイスをするわけです、
酒飲みとはこうあるべき、というアドバイスを、ね。
大きなお世話っちゃ大きなお世話なんですが、
でも弱い人に対しても別にダメなヤツ、
みたいなレッテルをはってる感じはないんですよね。
男で酒が飲めないヤツはダメ、みたいな価値観て、
昭和の結構限定された時期の価値観なんじゃないかと思えてきますなぁ。
アドバイスに関しても、
飲めないにしてもこう言ったらカッコいいぜ、
というアドバイスなので、
飲めないなりにちょっと聞いてみようかと思わせる内容になってます。
そして、素直にアドバイスを聞き入れる酒弱い男がかわいい(笑)
ちなみに、大きい盃のことを「武蔵野」というそうです。
なぜ武蔵野なのかは、動画の中でご確認を(笑)
禁酒番屋のあらすじ
とある武家の家中にて、酒が災いした事件が発生。
その話を聞いた殿様、家中全部に禁酒令を出しました。
屋敷の門に番屋を設け、出入りの商人の持ち込むものまで取り締まる厳戒態勢。
ところが何しろモノが酒。
やめろったってそう簡単にやめられるものではありません。
中でも大酒飲みで評判の近藤、禁酒令が出ているにも関わらず酒屋にやってきて、心配する酒屋をよそにぐびぐび酒を飲んでしまう。
「いい酒であった。小屋でも飲みたいから今晩中に一升届けてくれ」と言い残し、ついっと屋敷へ帰ってしまう。
困ったのは酒屋の面々、上得意なので無下にもできず、何とか番所を突破して酒を持ち込もうとするが・・・
(立川志の輔 再生時間:28分16秒、音声のみ)
禁酒番屋について
音声のみですので、移動中なんかに聞いてもらうのがいいかも。
禁酒令という建前の中で平気で酒を飲む人、
どうにかごまかそうとする人、
建前にのっとっているけど結局酒が好きな人、
と、酒好きからしたら共感できる人しか出てこない(笑)
酒を飲みたいという気持ちの前では、建前なんて無意味なの!
小心者の酒屋の亭主、
ちょっと間抜けな酒屋の従業員、
横暴だけどすぐ調子に乗る番屋の役人と、
登場人物全員なんだか憎めない、というのが落語のいいところなんだよな~。
猫の災難のあらすじ
おとなりから鯛の頭としっぽをもらった男。
そこへ兄貴分が訪ねてきて、良い鯛がある、これで一杯やろうと酒を買いに行ってしまう。
帰ってきた兄貴分に、この鯛は頭としっぽしかないと言い出せず、しょうがないのでとなりの猫が鯛を盗んだことにした。
兄貴分がしょうがないからと、買ってきた酒を置いて今度は肴を買いに行き・・・
(柳家小さん 再生時間:27分31秒、動画あり)
猫の災難について
まー、展開が分かりやすいと言えば分かりやすい話。
大体ね、酔っ払いってのはやっちゃってからどうしようって考えるもんなんですよね(笑)
特に動画の10分くらいから始まる、お酒を飲んじゃうシーンは秀逸。
まーうまそうにお酒を飲む。
そして、ついつい飲んじゃう、飲み過ぎちゃう(笑)
これはねぇ、見てるとお酒飲みたくなっちゃいますね~!
あ、ちなみにタイトルから心配されてる人もいるかもしれませんが、
猫がひどい目に合う話ではありませんので、猫好きのアナタも安心して見てください(笑)
親子酒のあらすじ
酒癖の悪い息子を持つ父親、自分も大層酒好きだが何とか息子に酒をやめさせようと、
息子に対して自分も酒をやめるからお前もやめるようにと提案する。
何日かは我慢できたものの、歳を取ってからの楽しみが酒しかない父親、どうしても飲みたくなり酒を飲んでしまう。
いい気分になってきたところへ、突然息子が帰ってきて・・・
(金原亭馬生 再生時間:18分33秒)
親子酒について
なんというか、こう、ほほえましい(笑)そう思うのは、酒好きだけかしら?
息子のためを思って禁酒を提案するが、どうにもこうにも我慢できなくて飲んじゃう。
しかもその飲むまでの奥さんとのやり取りが、セコイ(笑)
でもものすごく気持ちがわかるんだよな~、自分から積極的に飲んだわけじゃない、ことにしたいんだよな~。
何やかや言って似た者親子、多分ですけどこの親子普段からめちゃくちゃ仲良しですよ(笑)
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