お酒が出てくる落語。木乃伊取り、鰻の幇間、二番煎じ、一人酒盛

2020年1月15日

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木乃伊取りのあらすじ

ちなみに「木乃伊取り」⇒「みいらとり」と読みます、念のため。

とある大きなお店の若旦那、吉原で遊びほうけて帰ってこない

。堅物で評判の番頭が迎えに行って、帰ってこない。

それならと遊び慣れたお店に出入りの頭に迎えに行ってもらって、やっぱり帰ってこない。

最後の手段と野暮のカタマリ、飯炊きの清三を迎えにやるが・・・


(三遊亭圓生  再生時間:40分9秒、音声のみ)

木乃伊取りについて

失敗のもとはねぇ、お酒なんですよ。

お酒飲んじゃうとねぇ、もう、ダメなんですよ(笑)と、いう話。

あと、女ね(笑)

真面目で、口ではきれいごと言って、絶対間違いない!みたいなこと言ってる人が、酒飲んで女が絡むと、ほら、一皮むいたら男なんてみんなこんなかんじ、って話です。

でもね~、人間ってそんなもんなんだろうと思うんだよな(笑)

鰻の幇間のあらすじ

お金持ちの旦那衆のご機嫌を取り、気分をよくさせてお金をもらったり食事を食べさせてもらったりする、太鼓持ちという商売の男。

今日の昼メシはどうしよう、どこかになじみの旦那はいないかしらと歩いていると、向こうから自分に歩み寄ってくる一人の旦那。

久しぶりだなんて言われたものの、どーもどこの旦那か思い出せない。

仕方がないので適当に話を合わせていると、その旦那から鰻屋に誘われて・・・


(古今亭志ん朝  再生時間:33分23秒、音声のみ)

鰻の幇間について

お酒を中心に展開する話じゃないんですが、面白かったのでつい(笑)

太鼓持ちという調子のいい男が、旦那の気分を悪くさせちゃいけないと頑張る前半と、手のひらを返す後半の落差が面白いです(笑)

途中にお酒が出てきますが、そこで太鼓持ちがこんなんじゃダメだとお店側に説教をします。

その辺で、昔の人のお酒やそれを飲む酒器に対するこだわりが見えてちょっと面白い。

何しろ太鼓持ちですからね、粋だ、無粋だ、その辺のことにはうるさいわけですよ。

まぁ、ただの八つ当たりだとも言えますが(笑)

なにしろ耳に入ってきやすい、聞きやすい師匠です。

管理人は、寝る前に聞こうと思ってかけてたらうっかりそのまま寝てました。で、翌朝オチを聞き直す、という(笑)

二番煎じのあらすじ

寒い寒い冬の晩、とある町内で夜回りをすることに。
何も全員でいっぺんに回ることは無かろうと、一番と二番の二班が交代で夜回りに出ていく。

一番が一回りして帰ってきて、二番が続けて夜回りに出ていく。
さて、番屋で待ってる一番の面々。

一人がこんな寒い夜だからと酒を取り出す。
しかし見回りの役人に見つかるとまずいから・・・と酒を引っ込めさせるのかと思いきや、土瓶に入れて火にかけて、これは煎じ薬だと言い出す始末。

そうなるともう止まらない、次から次へと自分も酒を持ってきた、自分は肉を、味噌を、鍋を持ってきたと言い出し、結局しし鍋をつまみに酒盛りが始まりどんちゃん騒ぎ。そこへ見回りの役人がやってきて・・・


春風亭昇太 再生時間:30分23秒

二番煎じについて

夜回りというと、いわゆる拍子木を持ってカチカチならしながら、火の用心!と言いながら町内を回るヤツです。

重要で立派な仕事ではありますけど、まー何しろ寒い夜だと辛い仕事ではありますよ。
夜回りを嫌がってモタモタする面々が、酒盛りとなるとまぁ全員手際のいいこと(笑)

まーそりゃね、寒い中夜回りするより酒盛りのがいいわね。

結局役人に見つかって、皆散々な目に・・・と思いきや、役人の方もまぁまぁ間抜けで憎めなかったりも、します。
ダメなヤツばっかりだけど、悪いやつが出てこないってのが、落語のいいところだなぁ、と思える話でもあります(笑)

一人酒盛のあらすじ

久しぶりに会った友達から、いい酒があるから飲もうと誘われる。

久しぶりに会ったんだから何にも気を使うな、何にも手伝うな、酒だけ飲んで帰ってくれればいいからと言いつつ、やたらと用事を手伝わされる。

しかしいい酒があるのならと我慢して手伝っていると、やっとお酒が出てきて燗をつけ始める。

散々手伝わされて、これで飲めると思っていたら、久しぶりに会ったんだから最高の燗で、最高のお酒を飲ませてやると言い出し・・・



桂枝雀 再生時間:24分36秒、音声のみ

一人酒盛について

関西の落語家さんによる、いわゆる上方落語ってやつですな。

人間がこんなにたくさん喋れるのか、と驚くぐらいものすごい喋りの量です(笑)

でも間を取るところはキッチリ取るし酔っ払いの描写は細かいし、早口だけどなぜか聞きやすいし、なんだろ、これが名人芸、ってやつか・・・

久しぶりに会った友達と飲んでるのに、なぜ一人酒盛なのか?

というところは本編を聞いてもらうとして・・・

とにかく笑って笑って笑える話です。

元気がない時に聞いてもらうのもいいかも!

もうなんというか、無理やりにでも笑わせてくれるパワーのある師匠です。

でも他人事でお話だから笑えるけど、身近な友達でこんなヤツがいたらはっ倒しちゃうかもしれんな(笑)

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