楽しくも疑問の残る接待と思われる飲み会
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異動後しばらくして
それは私が或る企業の営業系の仕事から情報管理系の仕事に異動して暫くしてのことでした。
社内で使用している何百台かのパソコンを最新のものにアップグレードする計画があり、自社製品のお客様でもある某コンピューター販売会社の営業担当者に話しを持ちかけました。
それまでは自分が売る側の立場でしたが、買う側の立場になってその会社の営業担当者と会うのは初めての経験でした。
来社した営業担当者が若い女性であったからいう訳ではないのですが、自分が売る苦労を知っているだけに、買う側に回った場合には価格や納期その他であまり厳しいことを言わないようにしようと心に決めていました。
面談を繰り返すうちに
彼女との面談が繰り返された或る日のことです。
「今日は上司に同行頂きました」と副社長を伴って来社し、ご挨拶を頂きました。
そして、最後にその副社長が飲み会の提案をしてきたのです。
自分でも営業時代に行った経験のある所謂接待?とは感じたのですが、当時社内ではコンプライエンスが注目されていたことから買う側の初心者として「割り勘ならば」と念を押して3人で出かけました。
その店はちょっとシャレたな居酒屋でしたが、副社長の秘書という女性も呼ばれ、4人で早速乾杯、そして若い女性たちからのお酌もあって楽しい飲み会の時を過ごしていました。
実はその女性たちはすごく飲みっぷりがよく、上司の副社長よりも私よりもノリノリになっていたのです。
そして「そろそろカラオケでも行きましょう!」と言い出し、その店の会計をすることになりました。
副社長が伝票を持ったので私は「割り勘の約束ですよ」と言い、その伝票に手を伸ばしたのですが、副社長は「いえ、いえここは」と言いながら笑うだけでした。
女性の分も?
それでも私が「駄目です」と言うと、副社長は渋々割り勘を受け入れ「それでは3万円程なので女性は抜きとして2で割って1万5千円で」と言ったのです。
え、割り勘て、あの呑み助の女性たちの一人分まで私が払うの?とは思ったのですが、とりあえず支払いました。
そしてその女性たちが行き付けというカラオケスナックに場所を移したのです。
新しいシーバスリーガルのボトルを入れ、そのボトルには副社長の名前が書かれ、店のママを入れて5人で乾杯をした後は若い彼女たちのリサイタルでした。
2時間程で10曲以上は唄ったでしょう。
それはそれで楽しい飲み会ではあったのですが、やがてその店の支払いの時がきました。
そしてまた副社長が伝票を手にしたのですが、今度は「確か割り勘でしたよね、4万円だから女性は抜きとして2万円ですね」そして「ママ、領収書はこの社名で」と自分の名刺を渡したのでした。
これが私が受けた初めての接待?その後その会社のパソコンを何台購入したかは想像にお任せします。
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